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顧みすれば

第39章 真の愛

「紗英 大丈夫?」



直哉さんがそっと私を包み込んでくれる。





私の感情とは全く違うところで


私の涙は止まらなかった。





「それは アミの涙だね」




「え?!」




「アミの嬉し涙だ



 時を越えてロイドが迎えに来た」




「どういうこと?」



私は直哉さんを見上げる。




「紗英にはわからない?



 実体のない二人が


 心でずっと繋がってたんだよ」




実体のない...心...



私のなかでもう消えていたと思っていたアミは


いまだに私の奥深くで眠っていたというのか



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