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顧みすれば

第39章 真の愛

「あの...


 真愛さんを

 
 妃として迎えたいと思っています」




空気を変えるように


サーデク王子が一同を真剣に見つめた。




その言葉にそこにいる誰もが驚かなかった。




「初めて彼女に会ったとき


 探し求めていた女性に会えた気がしました


 この愛は本物です



 彼女をアラブに連れて行くことを


 許していただけませんか?」




サーデク王子が様子を伺うように


大人たちの顔を見渡す。




その手は真愛の手をしっかり握っていた。


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