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顧みすれば

第39章 真の愛

「久しぶりにアラブへいってみるか」



直哉さんが私を見る

 

「俺たちの原点を訪ねてみよう」




「そうね。


 あの大きな夕日も


 満点の星空も見てみたいわ」




私はあの砂漠に沈む大きな夕日と


落ちてきそうなほどの


星空を思い浮かべた。




そしてあの日に伝えられた


直哉さんの想い。




「お父様ってロマンチストだったのね


 まさかあの商社マンがお父様で


 その商社マンの想い人が


 お母さまだったなんて



 私はそんな二人の愛の証しに


 生まれてこられたこと


 とても嬉しく思います」




真愛が本当に幸せそうに微笑んだ。




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