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顧みすれば

第39章 真の愛

応接間は幸せに包まれていた。



母はそっと部屋を出た。


そのあとをおじさまが追った。




「俺たちの淡い恋もこれで報われるな」



「まだそんなこと思ってらしたの?」



「いくつになっても忘れられない

 想いはあるものだ」



「奥さまに知られて困るのでは?」



「とうの昔に知られてるさ」



「素敵な奥さまでお幸せね」



「ああ。妻として最高の伴侶だ」



おじさまが振り向き


応接間で談笑する


おばさまを優しく見つめる。


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