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かなりエッチな短編集

第1章 イケない彼氏

「いつもいつも、周りから向けられる羨望の眼差しは、君の人間としての価値を上げてくれる...」

Kがあたしに向ける眼光には哀れみが含まれていた。

「でもそのせいで、本当の自分を解放できないんだ。本来の晴香は優しくて良いひとなんかじゃない。」

「俺と居るときは、鎖に繋いでるもう一人の晴香を解放してよ。受け止めてあげるからさ。」

あたしはkの言葉に身震いした。

今までずっと優等生でいた。だって、優等生でいないと両親に失望される。

価値のある人間でいたいから。何だって努力して功績をあげてきた。

腹が立った時だって、我慢して笑顔で耐えてきた。

でも、そんなのはあたしを満たしてくれない。むしろ、減らしていく。

だから、自慰なんてしてたの。

誰でも良いから、本当のあたしを受け止めてくれる人がずっと欲しかった。

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