覗いちゃダメっ
第10章 熱にうなされて
紗耶香『風邪だってね、大丈夫?』
花「うんっ…」
紗耶香『お母さんは?もしかして今日も
いないの』
花「いつもの事だから…」
紗耶香『学校終わったらお見舞い行くか
ら欲しい物があったらメールして』
花「…ありがとう」
雨に濡れ水に濡れ
布団も被らず床で寝た結果
花は40度近くの熱を出し寝込んでしま
った
もちろん
こんな時でも母はいない
昨夜から帰らず連絡も一本もない
花「…はぁっ」
一人には慣れたつもりだったが
病気の時は体だけでなく心も弱るようで
一人でいる事が妙に
心細く思えた
♪~(メールの着信音)
花「…!?」
携帯にメールが届いた
紗耶香かと思いメールを開いて見ると
そこには…
花「!!」
『チクったら一斉送信』
たった一行のメール
アドレス登録はしていなかったが
その内容から送り主が誰なのか一瞬でわ
かった
花「…っ」
恐怖心から
すぐメールを削除すると
毛布を頭から被り隠れるように眠った