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そして出発の日…


花「色々とありがとうございました」

拓海「気にしなくていいよ」

紗耶香「…」


出発の日
なのに功一は部屋に残った
仕事で締め切りがどうこうと言っていた
が本当は…


拓海「功一の事、ごめんね…多分来たら
泣くと思ったんだろうね」

花「わかってます」

紗耶香「…」

花「紗耶香、落ち着いたら連絡するから
そんな顔しないで笑ってよ」

紗耶香「…花」

花「うんっ、紗耶香にはやっぱり笑顔が
一番よく似合ってるよ」

紗耶香「…（笑）」


遠くに引っ越すわけではない
ここから一時間ほどで行ける距離だし
いつでも会える

だけど今まで通り会えないと思うと
寂しくて泣きそうになった
泣いちゃいけない
笑顔で

笑顔で見送る
そう決めていたのに…