双子姉妹・恋と愛
第4章 相対性疑問
「はじめましてお客様、ここの店長をしています、相思恋と申します。」
恋は、名刺を渡しながら挨拶する。
「あらっ、はじめてではないでしょうに、相思さん、」
「はい、先日のパーティーでお会いしていますが、ここではお客様ですので…」
「そう、まぁいいわ、」
「ところで、大友デパートの常務さんがなぜこんな店に、いらしゃったのでしょうか?」
「その要件で来ましたのょ、パーティーで申しましたのは、ただの社交辞令でありませんことよ、」
「その要件とは、何でございますか、雄大様。」
「実は、今度新店舗を開業するにあたって、協力店舗を探している最中ですの、」
「それで、わたしの店に協力して欲しいということでありましょうか?」
「そういうこと、」
この時期、大友グループが中堅のデパート会社を買収して、グループの拡大を計画していたのである。
その1号店は、新百合ヶ丘駅前から始めるので店舗協力会社を探していた。
**