君の隣に。
第3章 近づいてく2人の距離
─ギュッ
…え?
「悪かった…だからさ…笑えよ。」
「??」
「お前が泣いてるところ見たくない、お前の笑顔が見てぇよ」
心が温かくなっていく。
嬉しくて、ただ嬉しくて。
そばにいてほしい。
「…悠斗」
「ん?」
「泣いてませんよ〜っだ」
嘘、ホントはちょっと泣いた。
こうやってふざければ悠斗も笑顔になってくれる。
気がした。
「うわっ騙したな!!」
「えへへ♪」
「このっ!」
悠斗は私の頬を引っ張った。
「いっ痛いよ〜悠斗ぉ」
「騙した罰だ」
あっ…悠斗笑ってくれた。
私は悠斗が笑ってくれるとなんだか励まされてる感じがする。
自然に笑顔がこぼれる。
「今日一緒に帰ろうぜ」
思いがけない言葉。
嬉しくて私は跳びっきりの笑顔で「うん!」と答えた。