君の笑顔をーー
第17章 冬に咲いた花。
『泉。ありがとな!
なぁ……。手..繋いでもいいか?』
「ひェい⁉︎ ど.ど.ど.どうぞ。ご自由に‼︎」
そうなんだ。
私たちはまだ手を繋いだことが無かった。
体育祭の日に、手を引っ張られて走ったことはあったが、手を繋ぐってことは初めてだったんだ……。
蓮はそっと私の手に触れ、優しく手を包んでくれる。
(わわゎわゎゎ。緊張しすぎてヤバ過ぎるんですけどーーーー‼︎心臓がぁ…持たないよコレ‼︎ 好きな人の手ってこんなに緊張するものなの⁉︎)
『ははッ。泉の手、小せぇな?
俺の手で全然見えてねーし。』
「ぅぅ。…蓮。離すよ?」
『ゴメン。 でも本当、可愛いよ。』
(もう…許してやる…)
あーーー。本当、私って単純。