君の笑顔をーー
第17章 冬に咲いた花。
『ちょっと待ってな。』
大翔先輩は近くの自販機で温かいココアを買って来てくれた。
『ほら。寒ィだろ?
そんな格好してたら。これも巻いとけ。』
そう言って、大翔先輩は自分の首に巻いていたマフラーを私に巻いてくれた。
(キャー!何これ‼︎
まじ胸キュンなんだけど‼︎
私、ホッカイロ女ですよ⁉︎
いっぱい体に敷き詰めてますよ⁉︎)
「大翔先輩。優しいですね!
モテるの分かりますよ…。」
『俺が? 無い無い。
モテてたら、彼女つくってるから。』
「大翔先輩て…無自覚ですか?笑
うちのクラスにも大翔先輩のファンいますよ?」
『は?何だそれ?
ファンって。俺、何も言われたことないんだけどな。』
うん。多分、そのちょっとクールなせいだと思います……
私はむしろそういう方が好きです。
チャラい方がゴメンです。