君の笑顔をーー
第22章 お前の笑顔が…
『俺は気付くのが遅かったんだな。
勇大に先越されたって思ってたらさ…
まさかの蓮先輩だろ?
もう俺の頭ん中はグチャグチャ。
スゲェ、ムカついた。
なのに、お前を傷付けてしまった…
俺。最低だな…
お前と距離が出来た時、なんかポッカり穴が空いてた。
何やっても全然、埋まんねーんだ。
それは、泉の存在のデカさだったんだな。』
「…陸。でも..」
『俺さ、お前と先輩が毎日一緒にいるとこを見んのが、キツかった。
お前…先輩の前では、俺の知らない顔してたんだよ。
何で、その顔は俺には向けられないのか。俺にもその顔を見せて欲しい。そう思ってた。』