君の笑顔をーー
第37章 初デートは⁉︎
焦る泉の声に、意識を引き戻された。
まだこのままで、いさせろよ…。
ドアの外では母ちゃんの声が聞こえる。
邪魔するなよ…。
慌てて離れようとする泉を、俺は離さない。
暴れていた身体はピタリと止まり、寝たふりをする泉。
(ヤバ…。笑いそう。)
必死に堪え、母ちゃんが部屋から出るまで我慢した。
……限界‼︎‼︎
俺は笑いが止まらなくなった。
泉は怒りだす。
そこへ、母ちゃん戻ってきて、とんでもないことを言いやがる。
出かける?
いやいや…今日は、こいつと初デートなんだよ。
(朝飯の時にでも、言えばいいか。)
2人でリビングへ下りた。