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真愛

第3章 友達




「…」

「…」


お互いの沈黙


さっきまで乗せられてた手も今は離され前のホームを見る


「…ふふ」


沈黙を破いたのは有香だ


と思いきやいきなりあたしの前に立ち顔を覗き込む体勢になる


「ね!愛美!」


「…」


「家帰ってよーく自分の顔見てごらん!」


あたしの頬を軽く叩く


「そしたらきっとわかるはず!」


「…」


さっきまでの真剣な顔はもうどこかへ消え笑顔だった


「じゃあーね!」


「…」


あたしは何も言うことなく、手を振る後ろ姿に小さく手を振った


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