テキストサイズ

真愛

第4章 本指名80分



絶頂を達し2人はベッドに横たわる


クニはそっとあたしの手を握ってきた


「なんでこの仕事をしてるかなんて知らない。俺なんかに話さなくてもいい。」


あたしはクニを見るけど当の本人は目を閉じていた


「ただ一つわかってほしい。お前のこと心から愛している奴がこの先現れる。その存在がいることだけは忘れんな」


「…」


「お前が早くここを上がれるように俺は毎日でも通ってやる。金稼いで早くこの世界から出るんだ」


クニの言葉はあたしの心の奥にある綺麗な心に圧をかけてきた

自分が汚いのはもう十分わかっている

でもよく苦しくもなる

それはきっとまだ悪に染まりきってないあたしがいるから


「なあ、」


「なぁーに?」


「俺と接客するときだけは本当のお前を見せてくれ」


「え…?」


その言葉とともに閉じていた瞳があたしを映し出す



ストーリーメニュー

TOPTOPへ