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真愛

第5章 元彼




「ずっと連絡きてたの。でもね、返さなかった。もう好きじゃないし、それこそ自然消滅だと思ってたからこれ以上関わらないでおこうと思って…」


「…」


「まさか、今の家まで突き止めるなんて思ってなかったけど…。ふふ。びっくりしちゃったよ。家の前に彼がいた時は。」


「…」


「体がさ、自然に反応しちゃって…、逃げなきゃって。でも無駄だった。それがこのありさま。」


「…」


「なんか悪いことしたかな…?
自然消滅だと思って他の男と付き合ったらダメなの?
一度も面会に来なかったて言われたけど、彼氏が捕まって連絡も取れなくなったらそりゃ自然消滅になるでしょ…?
それに彼氏が捕まってるなんて周りに言えるわけないじゃない」


言葉とともに静かに涙はこぼれるけど、さっきみたいに気を取り乱すことなく話す有香は強く見えた


ただ頷くことしかできないままのあたしは有香の話が終わるまで口を開くことなく聞いた


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