お前は俺のxxx
第5章 あいつは…
【 颯太 】ー Side ー
入学式の日。
学校へ向かう途中の河原。
空を見上げながら芝生の上で寝転んでいた。
学校に行くのがダルい。
心地良い天気は眠気を誘う。
暖かい風にのって桜の花びらが舞った。
桜の木を見上げた時1人の女に気付いた。
うちの制服を着ている。
女は花びらを手に取り、笑った。
心臓がドクッと音をたてる。
(あ?…何だ?これ..。)
日差しでハッキリとは見えなかった顔。
風に揺れる艶のある綺麗な髪。
立ち去る女の後ろ姿に、俺は目を奪われた。