お前は俺のxxx
第115章 彼のギャップ。
マンションの下へ降りると、私に気づいた碧は笑顔で迎えてくれ、その優しい笑顔に私は顔をほころばせる。
碧を見るとホッとして、苦しかった胸の痛みはすぐに消えていった。
「碧!おはよ!」
『おはよ。
今日はサンダルじゃないんだね?』
「昨日は慌ててただけ‼︎
もう‼︎碧の意地悪っ‼︎」
私は碧の胸板をポカポカと叩くと、クスクスと笑う碧は私の腕を掴んで阻止すると、そのまま手を繋いで歩き出した。
スラッと長く骨ばった碧の大きな手は、私の手をスッポリと包み込む。
「碧の手、大きいよねー。私の手が子どもみたい。」
繋がれた手を見ながらそう言うと、碧はクスっと笑ってキュッと握ってくれる。
『バスケやってたからね。片手でボールも掴めるよ?だから結愛ちゃんの手も離さないよ。』
私の顔を覗き込みながら優しく笑う碧の表情に、胸がトクンと音を立てた。
「バ.バカ..。私が離さないもん。」
そんな甘い会話をしながら学校へ着くと、碧はインテリア校舎の昇降口まで送ってくれた。
『お昼、教室に迎えに行くから待っててね?また何かあったら心配だからさ。』
「んーん。いいよ!直接ガゼボに行くよ!
教室出る時に電話する♪それなら安心でしょ?」
碧はポンっと頭を撫でると
『必ず電話して?待ってるからね。』
そう言って建築校舎へ歩いて行った。