お前は俺のxxx
第116章 誤解が解けて。
お昼休憩も終わり教室に戻ろうと階段を上っている時、向かいから樹が歩いて来た。
私は目を合わさず横を通り過ぎようとすると、ガシっと腕を掴まれ屋上へ上がる階段まで引きずられて行く。
「離し..痛ッ..」
私の声を阻むように、樹はギリっと腕に力を入れて私の手首を握りしめる。
声を上げることができず、私は痛みに顔を歪めたまま屋上に連れて行かれた。
樹は屋上のドアを開け、ドンッと私の体を壁に押しつけると、私の顔を覗き込むように妖しく笑う。
「痛いッ‼︎ 離して‼︎」
私が暴れようとも樹は掴んだ腕を離さない。
『俺をコケにしといてただで済むと思った?嫌がらせされてどんな気分?
誰も君のことなんて信用しないよ?
ククッ。俺が支配してるからね。
クラスの奴らも俺にとっては駒と同じ。
コロッと騙されて勝手に噂を広めたよ。
ハハハッ。校内中でも噂だね?
ヤリマンの結愛ちゃん♪』
(なんでこんなこと..)
恐怖で体は強張り、胸が苦しくて言い返すことすらできず涙がこぼれた。