
叔父さんと僕
第2章 叔父さんと僕とはじめまして。
電車に乗った僕は一度だけ乗り換えた。
メモに書いてあった駅を出るとあまり見たことがない景色が広がる。
降りた駅からすぐ近いマンションらしい。
目的地に着くと、もう一度メモを見る。
「3階の308…か。」
幸いなことにエレベーターが設置されていたので、疲れはしなかった。
緊張しつつ、インターホンを鳴らす。
「はァい。」
聞こえたその声からは、疲れた様子がうかがえる。
「あっ、あの、大世良雪乃です。」
ちょっと声が裏返ってしまった。
「あ?誰だそれ?」
「ぼ、僕です。…あ、そうだ。昭信っ…!松本昭信の息子です!」
「昭信?…兄貴のガキ?」
「そうです」
すると返事は無く、ゆっくりとドアが開いた。
ドアの向こう側にいたのは決して人柄が良いとは言えない男だった。
タバコを吸い、目の下にはくま。よほど疲れているのか、目つきが特別悪い。
「…用件は?」
「…は?」
ポカンとしている僕に、その人は尋ねた。
「用件はっつってんだよ。聞こえねェのか。」
顔だけでなく、口調も怖い。
「あ、えっと、当分こちらに住ませてもらいます。大世良雪乃です。」
「…。」
…?男は何か考えてるように見えた。
「由美ちゃんの仕業か…」
「?今なんて…?」
「まあいい、とりあえず中入れ。」
そう言って、男は僕を招いてくれた。
メモに書いてあった駅を出るとあまり見たことがない景色が広がる。
降りた駅からすぐ近いマンションらしい。
目的地に着くと、もう一度メモを見る。
「3階の308…か。」
幸いなことにエレベーターが設置されていたので、疲れはしなかった。
緊張しつつ、インターホンを鳴らす。
「はァい。」
聞こえたその声からは、疲れた様子がうかがえる。
「あっ、あの、大世良雪乃です。」
ちょっと声が裏返ってしまった。
「あ?誰だそれ?」
「ぼ、僕です。…あ、そうだ。昭信っ…!松本昭信の息子です!」
「昭信?…兄貴のガキ?」
「そうです」
すると返事は無く、ゆっくりとドアが開いた。
ドアの向こう側にいたのは決して人柄が良いとは言えない男だった。
タバコを吸い、目の下にはくま。よほど疲れているのか、目つきが特別悪い。
「…用件は?」
「…は?」
ポカンとしている僕に、その人は尋ねた。
「用件はっつってんだよ。聞こえねェのか。」
顔だけでなく、口調も怖い。
「あ、えっと、当分こちらに住ませてもらいます。大世良雪乃です。」
「…。」
…?男は何か考えてるように見えた。
「由美ちゃんの仕業か…」
「?今なんて…?」
「まあいい、とりあえず中入れ。」
そう言って、男は僕を招いてくれた。
