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監視 ~愛~

第2章 2章 そして、僕らの関係は始まった

 俺は考えた末、田中先生の部屋を尋ねることにした。田中先生は舎監をしている関係上、同じ寮の1階に部屋がある。
 この寮は、通常1階につき30の部屋があり、六角形の作りになっている。その中心にそれぞれ共同スペース(1階は風呂場、2階は食堂、3階は簡易図書館。4階はシアタールーム)が設けられている形だ。
 なぜ六角形なのかと言うと、「校章と同じ形だから」らしい。
 俺たちがいる1階は特別室扱いになっていて、普通なら2部屋分のスペースを1部屋にしているため、15部屋しかない。
 親のコネで俺はその部屋の1室を使っている。
 舎監である田中先生は、先生待遇ということだ。しかも玄関から真反対にあるため、人通りも少ない場所だ。

 インターンホーンを使わずに、まずは軽くノックする。
 トントン
「誰だ?」
 近くに田中先生はいたのか、すぐに声が返ってきた。
「神田です」
「鍵、空いているから入れ」
 俺は、その声を聞いて、部屋の中に入った。

 
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