モテモテ男の裏の顔⁉︎
第25章 俺のこと…
『まあ。後は適当によろしくー。』
湊はそう言うと、空を仰ぎながらゴロンと隣に寝転がった。
『よろしくって…』
そんな湊を見下ろしながら
『はぁ…』と深いため息をついた。
とんでもない役を背負わされたことを、改めて実感した私は頭を抱えた。
「てか…何で彼女作んないの?
リアルに彼女作れば、こうやって毎回呼び出される事も無いじゃん。」
『あー?
女いる方がもっと面倒くせぇから。』
「は?」
毎回呼び出されて告られる方が…
面倒じゃないか?
『いちいち嫉妬とか束縛とか
そういうのが面倒くせぇんだよ。』
あー。
なんとなく分かる気がするな…
私の場合は兄貴だけどさ…
「まぁ…
その気持ちは分かる気がするけど…
でも、それって湊のことを好きだからなんじゃないの?」
『じゃあ好きって何だよ?』
え…?
あれ……?
好きって……?
「………何だろ?」
『お前も分かんねぇのかよ。
何?お前、男いたことねぇの?』
「それは居たけど…。
好きってのが..よく分かんない..?」
『じゃあ何で付き合ってたんだ?』
「告白された..から?だと思う…。」
私…
何であいつと一緒に居たんだっけ?