モテモテ男の裏の顔⁉︎
第29章 何だよ…これ。
遅れて家の中に入って来た日和に、
ビールを出せと。こき使う侠さん。
そして、侠さんに注がれたビールを飲んでいると着替えた日和がリビングに降りてきた。
あいつ。さっき突き飛ばされてたけど…
身体大丈夫なんかよ…?
そんな事を知らねぇ侠さんは、
容赦無く日和につまみを作らせている。
あいつが鬼だって言った意味。
なんとなく分かった気がするわ…
テーブルの上に並べられたつまみは
サっと作ったにしても、どれも美味ぇものばかりだった。
コイツって料理とかできんだな。
なんかスゲェ意外。
あ。前になんか言ってたっけ?
ダチに菓子作るとかなんとか…。
仁ちゃんは小せぇ頃の日和のことを知ってんだな。
何だ…これ。
仁ちゃんが昔からコイツを知ってるって聞いて、何でイラっとしてんだ…俺?
日和が2人に関係を突っ込まれて、慌てて否定しようとしたところを、俺は手を抓って止めた。
バラすんじゃねぇよ。バカ。
それに…
仁ちゃんにも…
誰にも取られたくねぇって思っちまう。
何なんだよ…マジで…
俺……コイツのことどう思ってんだ?
〝 好き 〟ってこういう事なのか…?