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モテモテ男の裏の顔⁉︎

第29章 何だよ…これ。




私の隣に横になった湊からは、
心地よい香水の香りが鼻を掠めた。



(あ〜。あの時と同じ香りがする。)



湊が優しく包んでくれたあの日。
この心地よさに安心をもらったんだ。



私は香りに引き寄せられるように
湊の胸板の上に頭を乗せた。



(ん〜。いい香りがして落ち着く…)



『お前、この状況分かってる?』



「ん〜?」


頭の上から降ってくる声に顔を上げると至近距離に湊の綺麗な顔があった。



「綺麗な…顔…」



私の口から自然と言葉が溢れた。



『人の話…聞いてんの?
この状況分かってるかって聞いてんだよ。』



湊は私の顎をクィと持ち上げると
唇を重ねてきた。



吐息ごと奪うように重ねられた唇は、
激しくて…でもどこか優しい甘いキス。



政臣の前でされたキスよりも…



頭の中がフワフワとするように
湊のキスは気持ちよくて…



湊の服をギュっと掴むと、
私も湊に合わせて舌を絡めたーー


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