モテモテ男の裏の顔⁉︎
第41章 押しに弱い私。
『はい完成♡』と全身鏡の前に立たされた私は、自分の姿を見て驚愕した。
「誰ですか⁉︎これ⁉︎」
彼女たちはキャッキャと喜んでいるけど、自分の中身とこの見た目が全く伴っていないその姿に、大きく目を見開いたままの私。
コンコンーー
ドアをノックする音が聞こえ、向こうから仁兄ちゃんの声が聞こえた。
『ピヨちゃんどう?』
『出来ましたよ〜社長♡』
女性が仁兄ちゃんに返事をすると、無遠慮に開け放たれたドアから仁兄ちゃんが姿を現した。
「ぎャあ⁉︎仁兄ちゃん‼︎」
『おぉー‼︎ピヨちゃん‼︎
いいじゃねぇか‼︎よしよしバッチリだな‼︎2人とも給料アップな!』
仁兄ちゃんはそう言って、また私の腕を掴むと引きずるように違う場所へと連れて行く。
「ちょ⁉︎仁兄ちゃん⁉︎どこ行くの⁉︎」
『ん?湊のとこに決まってんだろ。』
(ヒィーーーーッ‼︎‼︎)
「無理‼︎こんなの見られたく..⁉︎」
バンっと開け放たれたドアの向こうには、カメラの前でスタイルを決める湊がフラッシュを浴びていた。