モテモテ男の裏の顔⁉︎
第41章 押しに弱い私。
(か..かっこ..いい..)
カメラに向かって挑発的な表情をする湊を見て、トクンと鼓動が跳ねた。
油断してるとマジで鼻血出そう...
『フィルム変えまーす!』
カメラマンの声を聞いて、湊がベンチスペースに戻ってくる。
(うっわぁ...どうしよ..)
私は仁兄ちゃんに隠れるようにして俯いた。
『仁ちゃんお疲れッスー。
あれ?日和は?』
『何言ってんだ湊?ピヨちゃんなら俺の横にいんじゃねぇか。』
そう言って仁兄ちゃんが私を指差すと、湊は私の顔を覗き込んで声を上擦らせた。
『ひ.日和⁉︎』
「ど.ど.どうも。」
顔が上げられず、パッと右手を軽く挙げて言葉を返す。
『マジ...かょ..
やべ...すげぇ...可愛いんだけど...』
湊の言葉にプシュ〜っと湯気が出そうなほど顔が熱くなる。
『そうだろ〜?お前ピヨちゃん見て照れてんじゃねぇよ!』
仁兄ちゃんは湊をからかって遊んでいる。