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君だったから。

第2章 変わったこと。

戒の後ろをだまって歩いた。

何カ所も曲がった裏道の中の裏道に車は停めてあった。

私は戒をも抜かして、車に走った。

「拓真…」

車の中には昌、そして拓真がいた。

「…アリス⁉︎」

戒と同様、拓真もかなり驚いていた。

「戒に捕まえられた。」

私は正直に戒にされたことを話した。

「戒っ!バカかよ⁉︎」

拓真は残念そうに戒に怒った。

それに対して戒は

「ごめん、ごめん」

と軽く返した。

「で、アリスはなんで来てんだよ?」

「それは…」

拓真に会いたかったから。

なんて、言えるわけない。

レイプされた相手にもう一度会いたいなんて、普通じゃありえない。

この時点で変なんだ。

私が黙ってモジモジしていると

「また、レイプされたくなったの?」

と拓真がバカにしたように聞いた。

「そんなわけっ…!私は…」

ここはもう正直に!

「拓真に会いたかったの。」

またもや、拓真はビックリしてた。

「セックスがしたいわけじゃない。拓真に会いたくて…ずっと…」

勉強しているときも、彼氏とやってるときも。

考えるのは拓真のことばかり。

あんなにひどい目にあったのに。

何がいいのかわからないのに。

気になって仕方がなかった。

「…アリス」

おっ?

この反応はもしかして…?

「バカじゃねぇーの?ウケるわ!」

えっ?

拓真は突如、笑い出した。

「普通、レイプされたやつなんかに会いたくないだろ⁉︎」

拓真はまだケラケラと笑っている。

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