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君だったから。

第4章 わからないよ…

ひどい…

拓真がそんなこと言う人なんて思ってなかった。

知らなかった。

拓真はこんな人だったんだ。

まだ、ケラケラ笑ってる。

ムカつくなぁー!!

「そんな人なんて、知らなかった!」

私は怒鳴った。

泣きたくなる…

でも、泣いたらきっと負けだ。

「そうだな。」

何が?

「アリスは俺のことわかってるつもりになって、うぜぇんだよ。」

必死に涙をこらえた。

喉の奥からこみあげてくるものを飲み込んだ。

どうして、こんなに悲しいんだろ。

やっと会えたのに…

拓真ってやっぱりひどいよ!

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