病み✕つき
第2章 接近
ーーキーンコーンカーンコーン…
「あーお腹空いた〜〜」
「らいむー!はやくお昼食べよー!」
「うんっ今行く〜」
お昼休み。あたしはいつも通りクラスの女子数人でお弁当を食べていた。
『江藤!』
…?
不意に名前を呼ばれた気がして後ろを振り向く
「…あっ」
教室の入り口に天野君が立っていた。
驚くあたしに気が付いて少し微笑み、ちょいちょいっと手招きをした。
あたしは急いで箸を置き、天野君の側へ駆け寄る。
「ど、どうしたの?」
「あー、今日の放課後係りの集まりあるらしいから」
「あ、そうなんだっ」
「うん。視聴覚室らしいから、よろしく
。」
「わかった。ありがと…!」
ドキドキドキドキ…
天野君の背中を見送りながら、知らずに速くなっている心臓の音に気付いた。
今日も喋っちゃった…♡
間近で見る天野君はほんとにかっこいい。
放課後も逢えるなんて、ちょー幸せだよ…
『らいむー?』
「あっ、ごめん!」