テキストサイズ

君の隣の相棒さん、∥

第3章 愛、現(伊)

『会いに行ってもいいんですよね…?』


「ああ。芹沢や三浦さんも会いたがってたから、きっと喜ぶ」


『私が会いに行って本当に嬉しいのは伊丹さんじゃないですか…?』


「なっ、バカなこと言ってんじゃねー!」


『あ、また馬鹿って!馬鹿っていう方がば…っ』



私の言葉を遮って降ってきた伊丹さんのキス。
抵抗しようとする腕を掴み、腕から滑らせて辿り着いた掌が指に絡まり、それから空いている手で腰を引き寄せてくれる。
ぞっと離れたら不意に笑って言った。



「嬉しいよ、バーカ」



良かった。私、愛されてる…。
そう実感させられて私もたまらず言い返したの。


“やっぱりね”って…。






(愛、現)
(そこには確かに愛がある)

ストーリーメニュー

TOPTOPへ