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「はあ......
なんで彼氏できないんだろう」

駄目だと思うたびに もはや口ぐせと化して
言葉になっていた。

占いも恋に関してはまったくという
ほどあたらない。

やっぱり乙女ゲームや少女マンガの
ヒロインくらい可愛くて性格も
よくなきゃ
素敵な恋はできないのかな。

ﾐｰﾝ......ﾐﾝﾐﾝﾐﾝ

扇風機の前にだらけて
私は、普段のようにスマホ
をひらく。

「あ。動かないんだっけ」

もうっ　うまくいかないんだからっ

ｶﾞｺﾝ。本棚に直撃
苦笑しながらも
とりあえずスマホに手を伸ばす

ﾋﾟｶ

画面がひかりだし

「あれ?動いた」

セミの声が大きくなる

ーーか?

空耳かな
スマホから声がしたような。

あなたの理想はなんですかーー?

理想? ええと 私の理想は

「私を大事にしてくれる前世からの
恋人に会いたい」

ﾐｰﾝﾐﾝﾐﾝ......

「はは、何かのイタズラかな」

その縁　つなげましょうーー

「ーーえ?なんなの、
冗談じゃなかっ......」

その瞬間

私の声はかきけされた。

いや　体ごと
もうこの時代には
なかったのだ。