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天女

第2章 出会い。え、ここ現代じゃないの!?


「さっきは何をしていたんですか」
熱い身体を意識したくないから
聞いてみた。


男は
たまにはらりと降る
花弁がおどる空を
仰ぎみながらいう

「この桜の樹のしたで眠っていた」

露なのか 桜なのか 目の前のひとが
まるで幻想のように
いなくなってしまうのではと錯覚した。

「お前が現れるまでは
うたを詠もうとしていたのだ」


「西行法師みたいで素敵です」
自然と口がほころぶ

「西行か おもしろい女だな
なかなか趣味があいそうだ」

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