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溺愛禁止。

第10章 笑えば笑うほど。

“して?”



俺がそう言った瞬間
恋実ちゃんの瞳が更に大きくなった。


その綺麗で大きな瞳が左右に揺れている。


今すぐに抱き締めたい衝動を抑えて
俺は彼女の反応を伺っていた。


断られたら俺からキスをすればいい訳で
恋実ちゃんがどっちを選択したとしても


俺は彼女と堂々とキスができる。


彼女の希望でキスができる。





幸せに浸りながら
恋実ちゃんを目で追っていると


彼女は急に寂しげな表情を浮かべた。




「蓮君…一つだけ、聞いてもいい?」



「…何?」




「蓮君…私のこと、本当に好き?」



…?



「どうして?好きに決まってるし。」



「本当に本当?」



「あぁ、大好きだよ?


どうしてそう思うの?」



「…何となく、そんな気がしたから…。」




「何となく?」




「…何となく、心の中がモヤモヤしてたの。

最近蓮君そっけないし、私のこと、好きじゃなくなっちゃったのかなって…。」

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