溺愛禁止。
第13章 離れる心
あの日、俺はわざと恋実の家に忘れ物をしたように装い
あえて、あの時間に行った。
恋実が風呂上がりだったのがラッキーだった。
アイツはヤキモチどころか
誤解してくれたようだった。
俺はその後の二人の様子が知りたくて
昨夜、恋実の仕事が終わる頃…
俺は店の近くで待っていた。
先に裏口から出てきたのはアイツと、もう一人。
多分バイトの女だ。
一緒に歩いていたのは分かれ道まで。
ほんの数分だ。
だけど、女と二人で歩いてたのは事実。
俺は嘘は言っていない。
作戦通りに事は進み始めている。
恋実…。
奴にもう二度と会えないように
バイトを辞めさせてやる…。
誤解したまま別れればいいんだ…。
恋実…。
早く…俺に
堕ちて---…。