溺愛禁止。
第14章 届かぬ想い
俺は…どうしたらいいのか迷っていた。
冷静になって考えると…
兄貴と月子が言うこともわからなくはない。
だけど、俺の気持ちはどうしたらいい?
こんなに好きなのに…。
胸が苦しくて、張り裂けそうで
眠れない夜はもう何日目だろう…。
俺は、眠い目をこすりながらバイトに向かった。
店が近くなった時---
二人の姿に一瞬で目が覚めた。
恋実ちゃんと健太が二人で歩いていたんだ。
店に着いた恋実ちゃんは健太に手を振って
一人、中に入って行った。
そして…奴が振り返り
俺を見つけて
クソ憎たらしい顔で笑った。