テキストサイズ

溺愛禁止。

第14章 届かぬ想い

----------------

------------

-------




今日は急に健太が来て


“近くに用事があるから、バイト先まで一緒に行こうよ”って二人で歩いて来たけれど


隣を歩く健太に
すっごく違和感を感じてしまった。



私の隣は


すっかり蓮君の居場所になっていたんだ…。





だけどもう、隣を歩くことは…無い。








私が調理場に入ってしばらくしてから蓮君が入って来た。



何だろう…。


すっごく機嫌が悪い感じがするのは気のせいだろうか…。



気付かれないように蓮君を盗み見していると、いつものようにホール担当の彼女、竹内さんが蓮君の所に駆け寄って行った。



「蓮、おはよ~」


「はよ…」





「どうしたの?なんかあった?」



彼女は蓮君の顔を優しく覗き込む。


彼の肩にそっと手を乗せて…。





「いや…」



蓮君がそう返事をした時---


彼女の手の位置から離せなかった私の目と
悲しげな蓮君の瞳がバチッ、と合ってしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ