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溺愛禁止。

第14章 届かぬ想い

蓮君の瞳は…


揺れることも、戸惑うこともなく私から離れ…


隣に居る彼女を見つめた…。




そして---




「あ、そーいえば前に見たいって言ってた映画、

明日行かない?」





誘ったのは蓮君だった…。





「ほんと?」




「…あぁ。」




「嬉しいー!

蓮、ありがとう!」





彼女はとても嬉しそうに
蓮君の腕に自分の腕を絡めた。






蓮君の隣はもう…



彼女のもの。





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蓮君と言葉を交わすことは無くて


仲の良い二人を見ているのは物凄く辛くて


だけど、私は前に進まなきゃいけなくて


新しい仕事の面接をしたりと
忙しく過ごしていた。




退職する数日前にやっと老人施設での仕事が決まり、私は安堵していた。




蓮君に会わなければ


きっと…蓮君を忘れられる…。







そうして…


あっという間にバイト最終日を迎えた。

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