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溺愛禁止。

第3章 バイト仲間

…………………。


…これ以上…話したくない…。




圭一のことを思い出すと


胸が苦しくなるから。







「…ごめん、恋実ちゃん。

言いたくないこともあるよね…。」



私の表情から何かを悟ったのだろうか。




「よしっ、わかった。」


……?



蓮君は、一人何かの決心を固めたようだった。



「今日のところはバイト仲間でいいや。」


今日のところは?


「その代わり、明日はキャベツの千切り指導してくれる?」




…私にとっての利点は…?




「益々バイトが楽しみになったなぁ~。

♪♪♪~」









私の返事も聞かずに
子どものように無邪気に喜ぶ蓮君。


大事なバイト仲間。


こんな私を気に掛けてくれることに


感謝している…。






そんなことを思いながら


蓮君の鼻歌と共に家に辿り着いた。

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