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溺愛禁止。

第3章 バイト仲間

圭一もそうだった。


怒らなさそうな人ほど怒ると怖いんだ。


圭一も、最初はすごく優しかった。



その優しさに惹かれていったんだっけ…。




蓮君の反応を無視して
私はキャベツの千切りに没頭した。





「おー、早速やってるねー。」


月子さんが厨房に入って来た。


「月子、なんか親父みたいなしゃべり方だな。」


「うっさいっ。」


月子さんがバシッ、と蓮君の肩を叩く。



「いってぇな。包丁が持てなくなったらどーすんだよ。」



やっぱり、仲が良いな…。





蓮君が私を好きってことは、二人は恋人ではない訳だし、ただのバイト仲間なんだろうけど。






束縛彼氏としか付き合えなかった学生時代に
沢山の友達を失った私にとっては





蓮君と月子さんと一緒に居ると


心がぽかぽかと
温かくなるような気がしたんだ。










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