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溺愛禁止。

第18章 二人の未来は…?

正面から声を掛けてきたのは


私に異動の話をくださった施設の経営者だった。






「……社長、お疲れさまです」




蓮君が…誰?って顔して私を見る。




「会社の社長…」


小声で言い終える前に



「どうも、初めまして。

恋実がいつもお世話になってます」



蓮君が嬉しそうに挨拶をした。




社長も蓮君に簡単に挨拶をする。








そして---





「聞いたよ。

佐伯さん、結婚するんだって?」




「あ、はい…」





「それなら断られても仕方ないな…」





……!!



ま、まずい…




「社長、私達はこれで失礼します」



そう言って蓮君の腕に手を絡めたのだけど




「恋実は…


何を、断ったんですか?」




蓮君の足は動かない。







「まさか、

俺の彼女を口説いたんじゃないですよね?」




とても冗談で聞いている雰囲気では無くて





「ハハハ、振られたのは俺じゃない。


異動の話だよ」




社長がそう答えて笑ったけど








「…異動…?」




蓮君の表情が


益々曇ったのがわかった。

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