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溺愛禁止。

第19章 溺愛禁止。

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窓からは蓮君のお店がよく見える。


新しく購入したマンションからお店まで徒歩5分。



佐伯恋実…から

宮城恋実になって半年が経った。



そして私達は…


新しい小さな命を授かった。






蓮君は素直に、“仕事を辞めて家庭に入ってほしい”と言った。


私は正直、仕事を辞めるという決断は出来なくて…


私を必要としてくれている人が職場には沢山居るから

すぐに復帰しよう、そう思っていたのだけど…。


知らせていなかった和子さんに、早々と妊娠に気付かれてしまって



“子どもが一番大事よ”


“駄目じゃない、子どもに寂しい想いをさせたら
いくら恋実ちゃんでも許さないわよ”って


私が考えていたことをすぐさま察知したようで
和子さんらしい愛情を持って叱ってくれた。




私は結局一度退職という形をとり、家庭に入ることになった。


社長や施設長も、“落ち着いたら戻っておいでね”と言ってくれた。





旦那様は、それはそれは大喜びで…


仕事以外は私の傍で片時も離れることなく
過剰と言っていい程尽くしてくれるのだった。




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