テキストサイズ

溺愛禁止。

第5章 いい人?

--------

----


その夜、蓮君から電話が来ていた。
面談の内容が気になっていたらしい。


私はありのままを蓮君に話した。



「…そっか…。兄貴そんなこと言ったんだ。」


なんだか神妙な様子の蓮君。


「恋実ちゃんをバイトに採用した時、兄貴…俺と月子に言ったんだよね。

新しい子が皆に馴染めなかったら頼むな、って…。」



「店長が?」



「あぁ…。」



…どうして店長は私を雇ってくれたんだろう…。



最早、“いい人”の意味が
覆された気がしてしまう私。



だけど、蓮君も店長も…



私にとっては大切な存在だ。




他人なのに、私のことを考えてくれる人。
他人なのに、意見してくれる人。



そんな人たちと


この世の中で出逢うことができた。









私は…明日から少し、変われるかもしれない…。




そんな気がしていたんだ。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ