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最後の恋は甘めの味で

第11章 告白

そのせいだ。


そのせいでこんなに心臓が。


上條くんが相手だからではない。


”止めましょうよ。逃げるの”


先程の上條くんの言葉が胸に刺さる。


でも、そう思っていないといけない。


もしこれが上條くんのせいならば私には抵抗する術すら


「でもやっぱ俺には向いてない。人の真似事なんて」


上條くんはそう呟き、私をデスクに座らせた。


「俺は俺なりのやり方で行かせてもらいます」


上條くんは私の両サイドに手を置き、にこりと笑った。


「じゃあ、まず最初に、俺が本気出したらどんなもんかお試しってことで」


私の中での抵抗虚しく。


ぺろっと舌を出した上條くんの色気に私はすぐに酔いしれたのだ。

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