テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第18章 揺れ動く

呆れられても仕方ないと思っていた訳だけど


「そうっすか」


意外に上條くんの声は明るく驚く。


「い、いいの?」

「意味の分からない理由で振られるよりは充分可能性出てきたでしょ」



意味の分からない理由って.....



上條くんを出来るだけ傷付けないように選んだ言葉で構成された理由というのに


それを意味の分からないでまとめやがって。


それも相変わらず自信満々の様子で。


呆れながらも笑う私。


「ま、とりあえず、明日から覚悟しといて下さいね。元旦那なんて忘れるくらい俺に溺れさせてやりますよ」


普通に言ったら鳥肌もの。


それを自分のモノにするのがこの男のすごいところ。


「........期待、しとくわ」


私は胸が高鳴るのを抑え、戸の鍵を開けた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ