
最後の恋は甘めの味で
第21章 鳴る携帯
.*・゚side 上條.゚・*.
”君がいなきゃ始まらない”
そんな部長の言葉でなんとなく察しはしていた訳だが。
応接室に待っていたのは不機嫌MAX......を笑顔の裏に隠した涼。
「お待たせして申し訳御座いませんね」
「いえ、いいんですよ。全然願ってもいない状況なので」
涼の言葉からしてどうやら俺がここにいるのは部長の余計なお節介らしい。
汗を拭きながら腰を低くする部長の尻を蹴りあげたい衝動に駆られる。
よくもこんな状態の涼に会わせやがったな.....
我慢し、睨みを利かすだけに抑える。
当の本人は全く気付く様子も無いわけだけど。
