最後の恋は甘めの味で
第21章 鳴る携帯
現実的に考えてどうだ?
まず元旦那のことについて俺が知ってるのは大手商社企業のホープってことくらい。
その大手商社企業がどこのなんていう企業なのかさえ知らない。
暁さんに問い詰めれば出る答えなのかもしれない。
でも、果たして出るのだろうか。
いや、きっと出ない。
そもそも出たとしても会いになんて絶対に行ってくれないだろう。
先が全く不安しかなくて思わずため息を漏らしたそんな時。
~♪
鳴る携帯。
音からしてどうやら俺ので
「真也、鳴ってるわよ」
取り出し、表示名を見てみれば知っている先輩の名が見えた。