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最後の恋は甘めの味で

第25章 消えた気持ち、増す想い

...........この男は私を殺すつもりなのだろうか。


生意気な面しといて最後の最後にこんな文面。


迷いなんて一瞬で吹っ飛んだ。


こんなにキュンキュンさせて心を奪ってどうしたいのだろう。


ギュゥっと携帯を胸に抱き締めたところで気付く視線。


ハッとしそちらを向けば可笑しそうに匠真が肩を震わせていた。


「ちょ、ちょっと!見せ物じゃないわよ!」


照れ隠しで大きな声が出てしまう。


「あっはっは。それ、彼だろう?」

「っ......貴方だって沙由さんでしょう?」

「そうだよ」


包み隠さずはっきり告げる匠真。


匠真か上條くんかそんな心さえ馬鹿らしいと思うほど


匠真の心は沙由さんでいっぱいらしかった。

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