テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第31章 惚れすぎ注意報

俺はいつしかそんな様子の暁さんに苛立ちを覚え始め、歩みを止める。


繋がられた手に引っ張られるように暁さんも歩みを止めた。


「し、真也......?」

「.......あのですね、人っていうのは言われなきゃ分かんないことの方が多いんですよ。分かります?」


今回の件もあってか、俺の口調は知らぬ間に強いものに。


暁さんは気圧されたようにやっとこさ、続きを言った。


「怒らない.....?」

「聞いてみなきゃ、分かりませんね」

「えぇ.....?」


暁さんは微妙な顔をしてじゃあ止めようかな空気を醸し出す。



させるか



そこまで言っといて言わないなんてダメだろ。


俺の追求心が疼き出す。


「暁さん?」


にこりと笑えばぅ.....と暁さんが声を漏らした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ