男子寮
第11章 水樹×楓哉 想い
しばらくたったある日…
俺は友達とカラオケに行っていて、帰りが遅くなった。
『ただいまー、あれ?』
いつもなら椿がいるのに、今日は見当たらない。
『つばきー?』
名前を呼んでも返事がこない。
取り敢えず電気をつけてみると、体育座りをし俯いている椿がいた。
『椿?』
『…っ、う…っひゅ、が』
『泣いてるの?』
俺は椿に寄り添うように座る。
『1人だったから…怖くて、俺、わかっちゃったんだ…。』
何がわかったんだ?
『1人のとき、何度も日向の顔が浮かんできて…それでっ、俺…日向が居なきゃ駄目みたいなんだ…ぅ、っあ…』