
男子寮
第1章 水樹×楓哉
そんな事があって、日は昇り今日…。
気まずい。
すげぇ気まずい。
どうする。
普通にしなきゃ駄目?
「あのさ、」
「はい!」
突然話しかけられたので、声が裏返る。
「そんなビビる?」
「いや、まぁ」
なんとも俺は情けない。
「昨日の事なんだけど、男とヤるの、慣れてるの?」
「えぇぇぇぇぇ!」
なにその質問!
「はじめてですよ!」
なぜに敬語なんだ俺は?
「そっか!よかった~☆」
なに、なにがいいの?
全く理解できない。
「俺だけ?」
「まぁ、はい」
「マジ?嬉しい」
無邪気に喜ぶ水樹を見て、気づいてしまった。
この感情。
俺はきっと…。
水樹が好きなんだ。
